米の原油輸出解禁は問題か?為替との関係も知っておこう!
原油輸出解禁による弊害はあるのか?
アメリカの原油輸出が解禁になったというのは大きなニュースになっていますが、これがどういった問題になるか、日本としては景気の面を考えると有り難いと考えることができます。政府側が目標としているインフレ率の達成は少し遠くなるかもしれませんが、それでも原油安がこのまま継続する可能性は高いです。
原油というエネルギーが安価で手に入るというのは非常に重要で特に貿易などに利用する燃料費、そして火力発電所で利用するエネルギー費と絶対に必要な部分の経費が軽くなります。日本は資源弱小国である事は間違いないので、非常に大きな経済効果は見込まれます。原油高になればインフレ率は達成するでしょうが、経済の活性化が見込めるとは思える部分が少ないので、しばらくは継続するであろう原油安には感謝をしておかねばなりません。
何故アメリカは原油の輸出を解禁したのか
次に気になる部分がどうしてアメリカは原油の輸出を解禁するに至った理由でしょう。どうして禁止していた原油の輸出を解禁したのでしょうか?唯一にして最大の理由が「シェールオイルの増産の目処があるから」だと言えるでしょう。1975年から40年間に渡っての原則禁止を解いたのは、シェール革命が成功したからだと言えます。
まだまだ石油に比べると高価だと言われることも多いですが、それでも2014年にはサウジアラビアを抜き世界最大の産油国となっています。多くの産油量があるのに自国だけでは賄えないというのも理由の一つだと考えられるので、日本としては新しい輸入先が増えたと考えることも可能です。同盟国ということもあり、安心して輸入する事ができるのも大きいです。
OPECの減産見送りも原油安の追い風に
原油安については以前から言われていますが、今までですと、サウジアラビアがOPECで原油の生産量をある程度操作していました。だからこそ高値で取引されていた部分もあるのですが、先程もお話した通りアメリカが生産世界一になったために危機感を抱いた可能性が考えられます。原油ではなくシェールにエネルギーが取って代わられるのではないかという危機感も抱いているでしょう。一つの物事だけでなく、複数の原因も考えられているが原油安です。
つまりは今回の米の原油輸出解禁が働けばさらなる原油安になることも考えられるわけですね。
問題点はあるのか?
原油の輸出解禁は問題点があるのかを考えると、アメリカとしては原油安がこれ以上継続するのは経済の発展を考えると限界のはずです。シェールの方が原油よりも加工するのが難しいので製造費が高く付いてしまいます。原油安はアメリカの経済を直撃する可能性があるのです。日本にとってアメリカの経済の好調は得るものが大きかったのは事実で、アメリカの経済の好調が崩れると同時に、日本経済の少し好調な面は消え不景気に逆戻りしてしまうのではないかと考えてしまいます。
只の杞憂で終わってくれればいいのですが、原油安は長期的に見て日本としてどうなのか?は考えておかないといけない事なのかもしれませんね。
為替の動きはどうなるのか?
難しところではありますが、クリスマス休暇を控えて動かない可能性も高いのではないかと。ドル安十分に考えられるので注意は必要です。クリスマス休暇明けの大きな動きには注意しておいたほうがいいかもしれません。40年ぶりとなるとやはり前例がなさすぎて動きを見ながら考えるしかないのも事実です。
とは言え、ドル安の気配は十分にあるのでしっかりと対策をしておくのが無難と言えるでしょう。。
カテゴリ:ニュース
2017年06月29日
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