米大統領選の行末で為替が動く。ドル/円の今後はどうなる?
史上稀に見る大激戦の泥仕合!
ここ最近のアメリカ大統領選で、ここまである意味大激戦なのは珍しいかもしれません。アメリカの大統領選はお互いをけなし合う、ネガティブキャンペーンを行うのは非常に有名ですが、「どちらがいいか?」ではなく「どちらがマシか?」と思えるほどに自分からネガティブな部分が出してくる両党の代表というのも珍しいです。
しかしながら、それでも為替については、どちらかが優勢になると動くというのは分かってきた方も多いのではないでしょうか。
ヒラリー・クリントンが優勢になるとドル高/円安、逆にトランプが優勢になるとドル安/円高になる傾向が出てきているようですが、これだけを考えるとヒラリー・クリントンがアメリカの大統領になったほうが、米ドルの価値が高まると為替だけで見れば考える事もできます。
両代表について改めて知っておこう!
どちらがどういった人物かを知った上でこの問題を見ると非常に面白いです。英のEU離脱の国民投票のときとは違いこれは選挙です。演説一つで有利になりますし、自分を有利にせずとも相手に決定的なダメージを与えるだけでも自分が有利になります。
清廉潔白な人物というのは中々いないものなので、ある程度のネガティブなイメージが出てくるのは仕方ありません。通常ならある程度なのですが、ヒラリーとトランプは全く違います。お互いにネガティブキャンペーンを行いながら、墓穴を踏み抜くのです。簡単にですがそちらを見ていきましょう。
ヒラリー・クリントン
有名な人物なのは間違いありません。元ファースレディであり、弁護士でありオバマ氏とも民主党の代表候補選を繰り広げ、実際の大統領選よりも印象が強かったというイメージが大きく残ります。その時は相手のネガティブキャンペーンをしすぎたイメージがありますが、優秀な経歴の持ち主であるのは間違いないようです。
1番の問題でマイナスなイメージとなっているのは、いわゆるメール問題というもので、アメリカでは米政府の文書は国民が所有するもので、報道や研究者にも公開されます。ここで問題なのは公務に私的なアカウントを使ってしまった事です。
管理をすり抜けた可能性がありヒラリー・クリントンの透明性が無くなってしまいました。はっきり言って自分から墓穴に飛び込んだと言えるかもしれません。
ドナルド・トランプ
稀代の暴言王と言えばまさに彼の事ですね。最近の日本ではホームアローン2に出演していた事がわかり、ちょっとした話題にもなっていますが、アメリカの実業家であり不動産王です。ちなみに所有の建物には頭にトランプと冠する事が多く自己顕示欲が非常に強い事でも有名です。
考えるよりも先に喋ってしまったり、女性蔑視発言をついついしてしまったり、流れるように暴言をツイートしたりしてしまうのが暴言王の必須条件ですが、何も変わる事なく共和党の大統領候補になったのには驚きを隠せませんでした。
ドナルド・トランプの支持層は一体どこにあるのか?気になるところではありますが、ニューヨーク・タイムズによれば「高校を出ていない白人」「農業や製造業といった古い産業の底辺」であり、ウォール・ストリート・ジャーナルによれば「高卒の白人、特に男」「下流労働者で非民主的な思想の持ち主」となっています。
ある意味貧富の差が激しいアメリカだからこそドナルド・トランプに支持が集まってしまったと言えるのかもしれません。さらにはアメリカと言う国は、ヒラリークリントンに対抗出来るくらいにニューヨークタイムズやウォール・ストリート・ジャーナルが言う下流の人々が多いと言う事なのではないでしょうか。
日本にとってどちらが都合のいい大統領なのか?
アメリカとは同盟関係ではありますが、だからこそ考えるのはどちらが日本にとって都合のいい大統領になり得るかではないかと思います。
どちらがなっても…。と思うかもしれませんが、はっきりとした主張があり、行動が読みやすいヒラリー・クリントンの方が日本としては先行きが読みやすいのではないでしょうか。逆にドナルド・トランプがなってしまった場合、先行きが読めない日々を過ごす事になりそうです。
為替投資をされている方なら奇抜な発言が多いトランプが大統領になったほうが楽しめる米ドル/円になりそうではありますが、一日中気を張る日々を続けなければならず気が滅入る事になり兼ねません。
現在の為替の動きを見てもわかるように、トランプの支持が増えると米株価も下がり、ドルの価値も落ちます。それが全てを物語っているのではないでしょうか。
為替市場での狙いは大統領選か?
今現在でも大統領選に向けて為替も株価も大きく動いていますが、大統領選の結果次第では更に大きな動きも予測されます。イギリスのEU離脱の時を思い出しますが、優勢と言われていても開票するまでは何が起こるかわかりません。
ですが、ドナルド・トランプが大統領にならないとは言い切れません。それだけ接戦である事は事実なのです。どちらにしても自分が撒いた種で墓穴を掘り続ける二人の大統領選挙戦には、結果が出るまで注目しておくべきでしょう。その間にある米指標10月 非農業部門雇用者数変化 [前月比]などでは良い指標が出ても動きが出ない事もあります。狙っているのなら注意を払っておいて下さい。
※追記※決戦は11/8日 結果次第で大きな動き
FBI長官のジェイムズ・コーミーの介入によって一気にドナルド・トランプが差を詰めたと言われていますが、6日にヒラリークリントンの訴追求めない事を改めて支持しました。要するに以前の決定のまま変わらないという事です。これでヒラリークリントンがまた優位にたったといえるでしょう。どちらが大統領になっても良い未来というのは見えないのも事実なんですけどね。ヒラリークリントンの国民からの嫌われっぷりもすごいものがあります。ここまでミスしているドナルド・トランプと差を付けれてないんですから。
※チャート画像はYAHOOファイナンスのものを利用しています。
月曜の窓とはいいますが、ここまで露骨に出るとトランプリスクというのが如何に大きなものかがわかるのではないでしょうか。決戦は11/8日となりますが、結果次第では大きな動きは確実に予想されます。取引のチャンスでもあるので狙い目として考えておくと優位に立てそうです。結果次第で動きがあると思うので、どちらかが有利になると動くというのを繰り返しそうではあります。短期の取引で流れを見ながらという展開になりそうです。
カテゴリ:ニュース
2017年06月29日
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