米FOMC議事録の内容は?日本市場でドル下落の真相
議事録の内容公表とはどういった事なのか?
日本時間で1月4日28時(5日の4時)に公表された米FOMC議事録の内容なのですが、これは前回の12月13・14日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録である事を頭に入れておかなくてはなりません。
12月のFOMCと言うと利上げが決まったのがこの時になりますので、利上げが決まった時の議会の内容が公表されるわけです。つまりはどういった経緯で利上げが行われているのか、会議の流れがわかると言っても過言ではありません。
この時の内容次第ではドルが更に買われるか、次の利上げへの期待感が薄くなりドルが売られるかが決まります。
今回の議事録の内容は一体どういったものだったのでしょうか。
議事録の内容としては早いペースでの利上げを示唆か?
議事録の内容として一部を抜粋すると、「多くは低い失業率がインフレ率の上昇を誘い早いペースでの利上げの可能性を指摘」していて、更なるドルの価値の高まりを考えさせられるのですが、実際の為替の動きを見ると日本市場が開いた時には、ドルの価値は下落しています。
※YAHOOファイナンス様よりチャート画像を使わせて頂いております※
又、議事録では「将来の財政出動の時期や規模、その他の経済策に関する不透明さを強調」ともあり、こちらの考え方がトレーダーから重く取られた事で、ドル高/円安の流れが変わったと考える事が出来るのです。
トランプ相場と言われる今の株価の高騰やドル高に米連邦公開市場委員会はある種の危機感を抱いているとも取れる発言があったも取れる事や、更には「インフレの動向、世界の経済・金融市場を注意深く見守るとの認識で総じて一致」との内容もあり、早いペースでの利上げの可能性を指摘をしているものの、今までよりもより慎重になり、利上げの回数は少なくなると判断されたのかもしれません。
浮き彫りになったトランプ大統領の政策の不透明さ
アメリカと言えども実体経済が追いつかない株価の上昇や、土地価格の上昇はバブルと呼ばれる事が多いのですが、今正にアメリカは、株式市場の高騰でバブルに突入してしまっているのではないかと考えられます。昨年の利上げが後手に周ってしまった事も原因の一部として考えられますが、更に警戒感が強まり利上げの回数は少なくなる事も考えられ、必要以上に慎重になるのではないかと考えられます。
逆に言うと、FOMCとしてはそれだけトランプ政権の政策に不安感を抱いていると考える事も出来るので、いろいろと勘ぐってしまいますね。
見通しの悪いアメリカの未来はリスクなのかもしれない
不安を煽るような言い方になりますが、やはり先が読み難いというのはリスクと言っていいでしょう。
特にどういった政策をするのかが未だに不透明なのは、リスクと考えられます。期待感だけが先走っている状況で取引をするのは危険である事を頭にいれておくと、もしもの時に役に立つ事もあるかもしれません。
期待が外れた場合の事もしっかりと考えておく事で、しっかりとリスクに対処する事もできるでしょう。可能性があると言う事をしっかりと知っておかなくてはならないのです。
今後もドルは値崩れを起こすのか?
ずっと価値を下げ続けるとは思えませんが、1月5日発表の米指標ADP雇用統計 [前月比]や12月 ISM非製造業景況指数(総合)の経済指標の内容次第では、どちらにも振れる可能性は秘めています。
内容が悪ければ大きくドルは価値を下げる可能性は非常に高く、年明けから非常に注目度の高い経済指標の発表になるのではないでしょうか。目が離せない夜になりそうです。
カテゴリ:ニュース
2017年06月29日
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