伊勢志摩サミットついに開幕。経済への影響はどの程度?
日本国内でのサミットは何回目?
日本ではテロに備えての警備の話題でもちきりなのですが、サミットとはどういった事をするのか、どの国の首相が集まるのかなど、詳しくは知らない方も多いのではないかと思います。サミットが日本で行われるのは6回目になります。
正式名称が「主要国首脳会議」と呼ばれているものです。参加国は、フランス、アメリカ、ドイツ、日本、イタリア、カナダ、ロシアとなるのですが、ロシアは2014年以降に参加資格を停止されているので、G7と呼ばれる事も多くこちらの名前のほうが聞いた事がある方も多いのではないかと思います。
ちなみにこの7国だけでなく、国連事務総長や他国の首相なども呼ばれ会議に参加するようです。
開催国は持ち回りで決まっているので、伊勢志摩サミットの次に日本でサミットを行うのは数年先と言う事になるのでホスト国では話題になりがちです。
G7の首脳会議はどんな目的があるの?
何が目的でサミットは行われるのか?も、また疑問のひとつです。発足された時の会談理由と思われているのが、1973年のオイルショックと、それに続く世界不況についてで、経済面を主に見ているのではないかと考えられたりもしますが、1996年には核の安全の為の特別サミットが行われるなど様々な問題に先進国が対処を考えると言うのがしっくりときます。
しかしながらこの首脳会談は強制力はないようで、国連ではおなじみの拒否権などは存在しない。以前は、新興国には絶大な効力と速度がある会合でしたが、昔ほど今は効力があるとは言えないのも事実になっています。
まとめると、目的は国際的な各国の首脳が「国際的な経済、政治的課題について討議する会議」と言えばわかりやすいですね。
サミットの経済的影響はどの程度あるのか?
為替への直接的な影響があるとするなら、要人があれだけ集まっているのでその発言です。注目していてもおもしろいかもしれません。長期的に見ると、「リーマン・ショック以来の危機があるのではないか?」という議題があがっているそうです。
簡単な説明になりますが、リーマンショック前後の国際商品価格(エネルギーや食品等)は55%近く下がっています。2014年度からのこの値を見てみると2014年度から現在までで55%近く下落しているのです。石油の価格が下がったというのは大きな要因だとは思いますが興味深い話でもあり、これからも注視しておきたい部分であると言えるのです。
大きな影響だけでなく、小さな影響は要人発言毎にあるのかもしれませんが、それぞれに思惑があるのがサミットと考えてみるのもおもしろいかもしれませんね。
伊勢志摩サミットの経済効果にも注目
※画像はYAHOOファイナンス様のものを利用させて頂いております。
洞爺湖サミット、九州沖縄サミットの記憶はまだまだ持っている方も多いかと思いますが、洞爺湖サミットは時期も悪く(リーマン・ショック、東日本震災)経済効果はほとんど無かったと言えます。今回の伊勢志摩サミットでは三重県は1071億円ほどを試算しているそうです。
明らかにこれは高すぎる試算で目標には達しなかったと言う形になりそうですが、周辺地域の観光業は少し盛り上がるのではないでしょうか。
伊勢志摩サミットはいつまで?
日本で行われるサミットは6~7月に行われることが多いのですが、今回は5月、梅雨に入る前に開催されています。期間は26日,27日の二日間とされています。
この期間の間にいくつの議題が出て話がまとまるのかはわかりませんが、その間に為替や経済が動く事は十分に考えられます。投資等をされる方は状況を十分に見守って要人の発言をしっかりと聞いておくと、取引も楽になるかもしれません。
警備問題が大きく取り上げられていますが、首相達が一同に集まることはなかなかありません。実りある会議になるといいですね。
※追記※27日G7首脳宣言発表
1番の注目ポイントとして考えられるのがG7首脳会談後に宣言される声明です。今回は「新たな危機に陥ることを回避するため、全ての政策対応を行う」等の発表が行われたようですね。
全文ではありませんが抜粋すると、「回復は続いているが、成長は引き続き穏やかでばらつきがある」「我々は新たな危機に陥ることを回避するため、適時に全ての政策対応を行う」「財政戦略を機動的に実施し、構造政策を果断に進めることに関し、G7が協力して取り組みを強化することの重要性について合意する」等の日本が議長国として主張した財政出動についても盛り込まれたようです。
分かり難い言葉である「財政出動」と言う言葉が出てきました。これは、簡単に言うと国債や税金などを公共事業等にあてる事によって、需要を上げGDPや消費を加速させようといった狙いがあるもので、失業者の低下にも効果はあると考えられています。景気の安定、底上げを図る政策と言えますね。
経済面ではやはりリーマン・ショック並の不況を警戒している面は非常に大きかったと思います。そんな印象の強い伊勢志摩サミットだったのではないでしょうか。
カテゴリ:ニュース
2017年06月29日
New Comment