イエメン情勢悪化で中東危機!何故米ドルが売られたのか?
イエメンの情勢が悪化
以前よりテロが頻発していた中東のイエメンでの緊迫度合いが急速に増しています。これにはイスラム教の宗派対立が深く絡んでいるのではないか。と憶測されています。ハディ暫定大統領を支持しているのがサウジアラビアでこちらはスンニ派が多数を占めています。
それに対してサレハ元大統領を支持、連携をしているのがイスラム教シーア派系の武装組織「フーシ派」で、こちらはイランで影響が強いシーア派です。この状況から「サウジアラビアとイランを巻き込む事態となれば、世界最大の油田を抱えるアラビア半島での代理戦争に発展する恐れがある。」とされていましたが、それが現実問題となりそうです。
知っておきたいのはシーア派にもスンニ派にも双方に過激派が存在し、ひとくくりに考えることはできない事。そしてもともと大昔から争ってきた両派だけに、遺恨は深く残っているからこそ今の中東情勢が悪くなっています。
イラクがその最も判りやすい形で、イラクは長くスンニ派が政権を握っていました。フセイン元大統領はスンニ派です。フセイン政権が倒れ、その後新しく大統領になったマリキ(シーア派)政権がスンニ派を酷く冷遇、これにより一層対立が深まりました。これによりスンニ派の過激派組織によるテロが激しくなり、それに対抗するようにシーア派過激派のテロおこります。その中で生まれたのが、イスラム原理主義の過激派中の過激派ですね。有名なのが今回のシーア派系の武装組織「フーシ派」であったり、スンニ派の過激派「ISIL」をあげることになるでしょう。
中東の内戦が何故米ドルに影響したのか?
すでにサウジアラビアがイエメンの武装勢力を相手に空爆を開始しています。サウジアラビアが介入したのには理由があり、宗派の対立だけでなく、イエメンにおけるイランの影響力拡大の阻止や反フーシ派を掲げる過激なスンニ派連合を形成する事態を防ごうとする意図があるようです。
これに伴って,アメリカのホワイトハウス、国家安全保障会議のミーハン報道官が25日、声明を出しました。内容は「サウジアラビアなど湾岸のアラブ諸国は、イエメンのハディ大統領の要請を受けてイエメン政府とサウジアラビア国境の防衛のため、軍事作戦を行っている」です。その後「湾岸のアラブ諸国が行っている軍事作戦を支えるため、物資の支援や、情報収集活動を行うことをオバマ大統領は承認した」と報道があったことに対して市場がリスク回避をした形になります。
内戦に対して、直接的ではないですが支援を大統領が表明したこと、そしてサウジアラビアが空爆を開始したことによりリスクを感じた投資家が米ドル売りに走った形です。以前からリスク回避の円とされていることもあり米ドル売り、円買いの流れが形成されました。
この影響だけで円安の流れから円高につながったがったわけではないとの考え方もあるかとは思いますが、原因の一旦にあったと言えるでしょう。
この流れがいつまで続くのかはわかりませんが、投資をする上では重要になってきます。
円買いの流れが続くのか?
米ドル/円は円買いが続くのかと言われるとそういったわけではありません。本格的にアメリアが介入した際に、リスク回避の動きが強くなる可能性は高いです。それまではこれまでの流れを引き継ぎ、経済指標の結果など景気に左右される相場が中心です。
リスクとして頭にいれておけばこれからの投資の際に損失を減らすこともできますし、利益を増やすこともできるでしょう。
急激な為替の動きに対応できる投資を!
例えば、市場がリスクを警戒し為替のトレンドができた際にハイローオーストラリアや24オプションで短期の取引を利用し、利益を得ることもできるしょう。
短期のバイナリーオプションなら、急な為替の動きを見てから投資をしても間に合う場合もあり、状況に応じた投資が可能です。
戦争、内戦、紛争は喜ぶべきものではありません。ですが、投資をする際は狙うべきところでもあるのでしっかりと情報を集めましょう。
カテゴリ:ニュース
2017年06月29日
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