米利上げが9年半ぶりに決まる。ドル/円は狙い目になるのか?
利上げの話題からおよそ1年かかった実現
年内の利上げがあるとは言われていましたし、12月になりどのタイミングで発表されるのかが考えられていましたが、1番可能性が高いと言われていたFOMCで決定しその後の会見で発表されたようです。慎重だったと言われても仕方ありませんし、各国の経済状況や他の大国の動きなどを考えると慎重にならざるを得なかったのが、FRBのイエレン議長でしょう。
声明を一部抜粋すると、「今年に入ってから相当な改善があった」という発言がとても印象的だったように思えます。またこれに伴い米株式市場のNYダウは、終値224ドルの大幅上昇させる動きを見せた。また、段階的に金利を上げていく形になるので、その都度為替や株式の動きが予想されます。
どうして米国は利上げが必要なのか?
2008年からアメリカはゼロ金利政策を進めてきたのですが、こうした金融緩和をずっと続けるわけにはいけませんし、もしも景気がまた失速してしまった場合に、もう一度ゼロ金利に戻すという緩和策を取れるのです。株価は一旦下がる事もあるので注意が必要ですが、米にとっては利上げは望ましい状況だといえます。しかしながら景気が悪い時に利上げを行う意味はなく、利上げをしっかりと吸収出来るだけの実態経済の好調が必要です。
ある意味景気が悪くなった時に活性化の一手をしっかりと打てるようにしておく意味もあるのではないかと米利上げには考えを出してしまいます。様々な批判もありましたがゼロ金利政策はある程度の経済の回復、復調をもたらし成功とも言える成果を挙げたと言えるでしょう。更なる発展と、好景気で無くなってしまった時の起爆剤としての働きを期待する為にも利上げをしておかなくてはならないのです。
原油安の影響は未だにある
いくら好景気と言ってもいいところもあれば悪い所もあると言うのが実態であると言うのは事実です。日本にとって原油安は喜ばれるべきものではありますが、アメリカでは原油安は喜ばれるものではありません。シェールと言う新しい産業を潰しかねないからです。本来ならアメリカの好景気をひっぱる存在となれたはずのシェールオイルが事実最後まで、アメリカの利上げを遅らせた要因といえるでしょう。
米利上げに際して唯一の不安な点として上げるのなら、この「原油安」です。つい先日も約40年ぶりに原油の輸出を解禁していますが、アメリカ国内でもやはり原油安はマイナスに働いている面があることが考えられます。
これまでとこれからの動きを考えると
先日「」でもお話はさせて頂いていますが、短期的なドル高/円安の流れがあるのは間違いないでしょう。問題はそれが長期化するかどうかなのではないかと考えています。時期を見て利上げをするという発表から間が空きすぎた事もありサプライズ感は薄れてしまっているのは事実で、実際に段階的な利上げがある度に動きはあるでしょうが、為替としての影響が大きくあるのか?と考えると首を捻ってしまいます。
ドル/円で言っても利上げを実際に実現するまでに、日本の緩和があったとはいえ、円の価値が1番高かったころに比べると20円近く推移していることが見えてくるでしょう。ここまでの流れの中ですでに動いていると考えるべきとも言えるのではないでしょうか。
すでに米利上げに対するトレンドは出ていてるのでドル高/円安の流れが今まで続いていたと考える事さえも可能なのです。
ドル高のトレンドは年内は継続か?
時期的にみても年末にかけて取引量自体が減ってくるので流れが大幅に変わると言う事は、何か重要な出来事が起きない限りは考え難いです。大きく動くというよりも緩やかにドルの価値が高まっていくと考えたほうがいいかもしれませんね。リーマンショック後から続いたゼロ金利政策が終わる時でも上手く市場に混乱を起こさずに利上げが出来たというのはアメリカの手腕だと感じることが出来るでしょうし、FRB議長のイエレン議長、そしてFRBの上手さにも感じます。
少々インパクトが薄いように感じるかもしれませんが、今年始めから続いてドル高の流れを考えるとやはり、ドルの影響力の強さを感じます。
FXやバイナリーオプションで狙うには?
発表時を狙うのが1番動きは読みやすかったのではないかとは思いますが、これからの事で考えると、断続的な利上げを行うと考えられるので、発表時は注視しておきましょう。ドル/円だけでなく、ユーロ/ドルなど、取引量が多い通貨ペアを狙う事も重要です。
注意しておきたいのは「利上げを機にピークアウトか!ドル/円の狙い目に注目」でも少しお話したピークアウトです。いつかはピークが来てそこをすぎれば、緩やかにドルの価格は下がっていく可能性があります。ここを上手く感じ取ることが出来れば取引は有利に進めることができそうです。
今年一年話題になった米利上げ、中国株価暴落やギリシャリスク等懸念事項が多かっただけに心配でした。年末にはなってしまいましたがクリスマスウィーク前に決着が付いて一安心です。
カテゴリ:ニュース
2017年06月29日
New Comment